研究概要 |
研究目標は磁気共鳴法(MR)を用いた脳内代謝物質の拡散強調スペクトル画像法(DW-MRSI)によるニューラルネットワークの画像化である。このためには、MRにより得られる緩和時間、拡散、化学反応時間や脳内代謝物の情報を用いて、ニューラルネットワークの物理的、化学的な特徴を画像にする必要がある。 この研究を行うに際して使用する装置は動物実験用MR装置(7.0T Unity-INOVA300SWB,Varian,15cm bore)・臨床用MR装置(1.5T,MAGNETOM;SiemensおよびMAGNEX 150X;島津製作所)である。これらは当施設で保有する機材であり、通常のMRSI法は測定可能である。これまでに開発・実用化してきたこの磁気共鳴スペクトル画像法を応用し、DW-MRSIを実現する。さらには神経疾患における応用を目指す。このため磁気共鳴スペクトル画像法の神経疾患への応用を行った。具体的には神経疾患の1つである緩徐進行性失語と痴呆におけるMRSI、骨髄移植後の脳病変におけるMRSIについて発表した。またオリーブ橋小脳萎縮症を中心に脱髄・変性性脳病変のMRSIについて発表した。また基礎的なシーケンスの検討を動物実験用MR装置(7.0T Unity-INOVA300SWB,Varian,15cm bore)を用いて行った。こうしたMRSIの開発と臨床応用で多くの研究成果をあげることで、DW-MRSIによるニューラルネットワークの画像化達成を目指す。
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