研究概要 |
本研究の目的は,一卵性双生児摂食障害不一致例の発症者と非発症者のゲノムをRLGS法により比較し,ゲノムの差異を検出し,差異を示したDNA断片の染色体上の位置をマッピングして摂食障害に関連する遺伝子の一部を解明することである.研究の方法としてRLGS法を用いるが,この方法は標準制限酵素Not I認識部位の3%強をディスプレイするに過ぎないので現在山下(1998)が開発した非RIゲノム比較解析法の技法を現在習得中である.また,一卵性双生児には約3/4に血管吻合による相互のゲノムの交叉が否定できないため、末梢血ばかりでなく口腔粘膜から抽出したDNAの解析も検討中である.本年度は一卵性双生児で一方が摂食障害に罹患し,他方が罹患していない症例を診察する機会を得たので採血を行い,血液からフェノール法によりDNAを抽出した.来年度にRLGS法によってゲノムの差異の有無について検討する予定である.
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