【対象】 精神分裂病者15名(男性9名、女性6名)と健常者15名(男性11名、女性4名)全員右利き 【結果】 MDT施行中の血流変化の反応を (1)Good responder(施行開始と同時に大きく変化したもの) (2)Slow responder(変化が比較的緩徐なもの) (3)Paradoxycal responder(血流が減少するもの) (4)Non responder(変化の認められなかったもの) の4つに分類した。 精神分裂病者では、Non responderが8名で一番多く、次いでGood responderが3名(両側1名、右側1名、左側1名)、Paradoxycal responderが2名(両側1名、左側1名)、Slow responderが2名(右側2名)であった。 健常者では、Good responderが7名(全員両側)で一番多く、次いでNon responderが4名、Slow responderが4名(全員両側)であり、Paradoxycal responderは0名であった。 また、精神分裂病者と健常者で、それぞれのデータを加算平均して比較したところ、健常者では血流増加の変化が認められたのに対し、精神分裂病者ではそれが認められなかった。 【考察】 MDT施行中の前頭部の血流変化が、健常者に比較して精神分裂病者では乏しい傾向にあると考えられ、精神分裂病の前頭葉機能障害を示唆していると思われた。
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