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1999 年度 実績報告書

夜型健常者の睡眠及び生体リズムに対するメラトニンの影響

研究課題

研究課題/領域番号 11770566
研究機関久留米大学

研究代表者

白川 伸一郎  久留米大学, 医学部, 助手 (80299453)

キーワードメラトニン / 松果体 / 催眠作用 / 睡眠構築 / 直腸温リズム / 深部体温低下作用 / 睡眠ポリグラフィー検査 / 位相変化
研究概要

松果体ホルモンであるメラトニン(melatonin:MLT)の直接的催眠作用、概日リズムの同調作用、深部体温低下作用が注目されているが、その生理学的機能については十分に解明されていない。特に、催眠作用については意見が分かれており、直接的に作用しているのか、生体リズムの位相変化を介して作用しているのかは十分明らかになっていない。本研究は、夜型の健常被験者を対象に、薬理学的低用量のMLT(3mg)を経口投与し、MLTの催眠作用の有無と体温への影響を検討した。
対象者はM・E質問紙(朝方・夜型質問紙)にて、夜型を示した4名で平均年齢23.4歳であった。1日目を適応夜、第2〜4夜を基準夜(プラセボ)、第5〜7夜を服薬液とした。プラセボ及びMLTは睡眠ポリグラフィー(PSG)検査の記録開始15分前に服用させ、PSG検査は午前0時から7時まで記録した。MLT分泌リズムは実験第2日目と第6日目に服薬前(23時)、2時、5時、8時、13時、18時、22時の計7回採血を行った。直腸温は適応夜から実験終了時まで記録した。血中MLT濃度の最高値は、プラセボ内服後では午前5時に認めた。MLT内服後では午前2時に認め、内因性MLT濃度の約18倍の増加を示した。その結果、内因性MLTが十分に分泌されている夜間に薬理学的低用量であるMLTを投与しても、深部体温低下作用や直腸温リズムの位相変化はみられなかった。しかし、睡眠構築に関しては基準夜に比べMLT服薬夜では睡眠段階2およびレム睡眠の増加、入眠潜時の短縮、中途覚醒の減少傾向を認めた。以上の結果よりMLTには、軽度ながらある程度直接的な催眠作用があることが示唆された。
来年度はさらに対象者を増やし、詳細な検討を行う予定である。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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