研究概要 |
白血病細胞株Jurkatにwild-typeまたはdominant-negativeのASK-1-EGFPの発現plasmidをtransfectし、G418存在下で培養してstableの細胞株を樹立した。これらの細胞株において、mutant ASK-1のtransfectantは、wild-typeのそれに比べてdoxorubicin、Ara-C等の抗癌剤による12-24時間の処理後のアポトーシスが60%程度に低下していた(TUNEL法)。抗癌剤への感受性の差異がASK-1の不活性化によることを生化学的に示す目的で、wild-typeおよびmutant ASK-1のtransfectantでの抗癌剤によるp38,JNKのリン酸化をphosphospecific antibodyを用いたWestern blottingで検討した。dominant-negativeのASK-1-EGFPの発現細胞ではp38およびJNKのリン酸化が少ない傾向が認められたが、ASK-1の活性化を十分には抑制していない可能性も考えられた。現在、IRES vectorを用いてEGFPとの融合型でないmutant ASK-1を発現したJurkat細胞を樹立中で、これを用いて同様の方法で抗癌剤感受性へのASK-1の関与を確定する予定である。
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