胎児動脈管は、胎盤と胎児の循環を結ぶバイパスとして働き、出生後には収縮そして閉鎖する。昨年から継続している「サイクロオキシゲナーゼ(COX)阻害剤、特にCOX2選択的阻害剤の胎児動脈管収縮作用」の研究については、「COX2選択的阻害剤(celecoxib)が非選択的阻害剤と同等の胎児動脈管収縮作用を有すること」を、第45回日本未熟児新生児学会にて報告した。また、動脈管を含めた胎児循環の評価については胎児のCOX2選択的阻害剤による腎障害の有無を明らかにすることが重要であると考え、研究を「サイクロオキシゲナーゼ(COX)阻害剤の胎児動脈管収縮と腎障害との関連」にまで発展させ、本年中に学会および論文にて報告の予定である。
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