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1999 年度 実績報告書

ウェルナー症候群へテロキャリヤーと糖尿病発症に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11770653
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

手納 信一  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (00307498)

キーワードウェルナー症候群 / 糖尿病 / 加齢
研究概要

ウェルナー症候群は種々の老化関連症状を若年期より発現する常染色体劣性遺伝病であり,内分泌学的には糖尿病を高頻度に発症することが知られている.近年,ウェルナー症候群へテロキャリヤーにおいて,細胞のアポトーシスが早期に生じ,p53などある腫のたんぱく質は発現が低下しているとの報告がなされた.このことから,ウェルナー症候群は劣性遺伝であるが,ヘテロキャリヤーでも老化現象が早期に生じている可能性がある.今回,ウェルナー症候群へテロキャリヤーと糖尿病発症の関連を検討するため,健常者と糖尿病患者とで同変異遺伝子の保因者率に差があるかどうかを検索した.
糖尿病患者127人と健常者218人に,この研究の目的などのインフォームドコンセントを行った後,末梢血液を採取した.DNAを抽出し,ウェルナー症候群遺伝子部位を含むDNAをPCRで増幅した後,ELISA Amplification Systemを使用してウェルナー症候群遺伝子の変異アレルの有無を検出した.今回われわれが検索し得た限りでは,日本人ウェルナー症候群遺伝子のほぼ60%を占めるMutation4およびMutation6のホモおよびヘテロキャリヤーは存在しなかった.
過去の報告では,一般の健常者内で0.6%のヘテロキャリヤーが存在すると報告されている.今回われわれが調べた範囲では,ウェルナー症候群遺伝子のキャリヤーは存在しなかったが,これは地域差による可能性があること,また,少数例しか検索できなかったことによる可能性があると考えられた.次年度も継続して症例数を増やすとともに,ウェルナー症候群へテロキャリヤーを発見した場合,本人とその家族全体にわたって,加齢と糖尿病発症を中心とした患者背景を,詳細に検討する予定である.

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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