calcinuerinの酵素活性測定のためにELISAをデザインした。このELISAは、streptaviginをコーティングしたプレートにcalcinuerinの基質となるBiotin付加合成RII peptideを固相化し、calcinuerinが合成RII peptideのPhospho-serine残基を脱リン酸化し、その後残存したPhospho-serineを抗Phospho-serine抗体を用いて検出することにあった。結果:calcinuerinに対する基質としてのRII peptideをpeptide合成機を用いて作製した。 その構造は Biotin-Asp-Leu-Asp-Val-Pro-Ile-Pro-Gly-Arg-Phe-Asp-Arg-Arg-Val-Ser-Val-Ala-Ala-Glu-COOHであり、Serはリン酸化した。 streptaviginのコーティングしたプレートに合成RII peptideを固相化した。市販のPhospho-serineに対する5抗体を用いて、この合成RII peptideのPhospho-serine残基を認識するか否かを検討したところどれも検出されなかった。 この結果を検証するため、合成RII peptideをニトロセルロース膜に滴下し、抗Phospho-serine抗体が認識できるか否かを検討したが、認識できなかった。 以上の結果より、現在の抗体では合成RII peptideのPhospho-serineを認識できず、calcinuerinの酵素活性測定システムを確立することが困難な状況にある。 今後、抗体および合成RII peptideを再検討をする予定である。
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