研究概要 |
培養細胞を用いたゼラチナーゼ活性の検討 ヒト正常臍帯静脈より樹立した血管内皮細胞株HUVECとヌードマウス可移植性ヒト胃癌細胞株TMK-1とをco-cultureして,gelatin zymographyによりゼラチナーゼ活性を検討したところ,対照のHUVEC単独培養に比べ高いゼラチナーゼ活性を呈した。 実験動物を用いた腹膜播種巣の検討 SCIDマウス(♂ 5週齢)にヌードマウス可移植ヒト胃癌株TMK-1を10^6個/body腹腔内投与して腹膜播種モデル作成し,マトリックス分解酵素(MMP)阻害剤marimastat27mg/kg/day投与した群(M群)と対照群(C群)を比較したところ,播種結節重量はM群で有意に低値であった。また血管新生について検討したところ,血管密度(MVD)についてもM群で有意に低く,播種抑制にはMMP阻害に伴う血管新生の抑制が関与している可能性が示唆された。
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