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2000 年度 実績報告書

細胞接着障害及びシグナル伝達系阻害による大腸癌転移抑制に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11770720
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

斎藤 登  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (10225724)

キーワード細胞接着 / シグナル伝達系 / 接着分子 / 転移メカニズム / 転移抑制 / 転移モデル / フィブロネクチン / 細胞増殖因子
研究概要

本研究においては転移メカニズムの抑制をはかるため、大腸癌肝転移を動物実験モデルで再現し、細胞接着阻害およびシグナル伝達阻害による転移抑制の可能性を検討すべく研究遂行した。
[細胞接着阻害]ラット自然転移モデル(肝・肺転移)は、ラット由来大腸癌細胞を用いて肝-肺指向性細胞株の継代〜移植繰り返し樹立した。細胞接着阻害はfibronectin tryptic digestよりgelatin affinity column chromatography法にて単離・精製したfibronectin fragment(75kDa)を用いて検討した。In vitroにおいてはtype IV collagenを基質としたプレート上で癌細胞との接着阻害を実験し、濃度依存的に抑制結果を示した(max40%抑制)。In vivoにおいては転移モデル上で癌細胞注入と同日にfibronectin fragmentも投与し、100μg/mlでmax50%の抑制を示した。Lamininのcell binding domainを低温操作下に精製進める工夫したが、単一施設では設備的に限界で今後の継続課題となった。
[シグナル伝達系阻害]2種類のNDPキナーゼ/nm23アイソフォーム(18kDa)は細胞内局在が異なり、GTP結合蛋白質を介する転移のシグナル伝達系に重要な因子であるため、当初はそのアイソフォームに特異的アミノ酸配列を持つペプチドを検索したが、有意なものが見つからずシグナル伝達系のなかでも細胞増殖因子EGFR阻害作用をもつZD1839(4-(3-Chloro-4-fluorophenyl amino)-7-methoxy-6-(3-(4-morpholinyl)propoxy)quinazolineを用いた実験系の開始に到り、研究年限を迎えた。今後の展開は細胞接着阻害と血管新生阻害剤との併用で確認された効果に匹敵、ないし上回る抑制率が期待される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 斎藤登 他: "大腸癌の転移機構に関する検討-接着分子及び遺伝子の面より-"東京女子医科大学総合研究所紀要. 20. 39-40 (2000)

  • [文献書誌] 斎藤登 他: "癌転移抑制療法の基礎実験"東京女子医科大学実験動物中央施設年報. 5. 36 (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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