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1999 年度 実績報告書

肺移植における遺伝子治療の応用・再潅流障害抑制と免疫寛容導入

研究課題

研究課題/領域番号 11770740
研究機関岡山大学

研究代表者

永廣 格  岡山大学, 医学部・附属病院, 助手 (00311803)

キーワード肺移植 / 遺伝子治療
研究概要

ラット肺移植に最低限必要な物品の購入が概ね終了した。移植肺へ外来遺伝子を導入するにあたり,その至適条件につき現在検討中である。導入遺伝子としてはレポーター遺伝子であるLac-Z遺伝子を、ベクターとしては現在のところ、感染性の全くないリポゾームを使用している。
現在われわれが検討している至適条件とは,(1)遺伝子導入時の至適温度、(2)ベクターと遺伝子の至適濃度、(3)導入経路、の三つである。まず(1)であるが、移植臓器はドナーから摘出後は4℃程度に冷却しなくてはならないが、一方で遺伝子導入の点からみると、温度が高いほど導入効率があがるらしいことは判明している。従って、できるだけ臓器の保存温度を上げたほうが良いのだが、温度を上げすぎると臓器を傷害する恐れが出てくる。摘出臓器の障害を起こさず遺伝子の導入効率を最大にできる臓器保存温度を決定する。(2)についてであるが、比較的安全とされるリポゾームにも高濃度では細胞毒性があるとされている。十分な遺伝子導入を得るためには、一定以上の遺伝子/ベクターの濃度が必要であるが、ベクターの毒性とのバランスを考えて至適濃度を決定する必要がある。最後に(3)であるが、遺伝子の投与経路として、肺では1)肺動脈、2)肺静脈、3)気管支の三とおりが考えられるが、それぞれの投与経路により遺伝子の導入される細胞の分布、範囲などが違ってくる可能性がある。これについても検討を進めている。
以上の基礎的研究が終了した時点で、至適濃度、至適温度、至適投与経路にてIL-10遺伝子の導入をおこない、再潅流障害軽減と急性拒絶反応抑制の研究をおこなう予定である。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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