研究概要 |
異種心臓移植における体外循環の抗ブタ免疫への関与を検討するため,外因性タンパクを含まない検体を収集し解析をおこなうべく,検体の精製とブタ血管内皮細胞の培養・固定などを行っている.またこれと平行して,ブタ血管内皮細胞表面のヒト免疫に対する抗原提示基である糖鎖Galα1-3Galおよびそれ以外のGalNAc,GlcNAc,Mannoseなどの糖鎖の検出とdistributionの解析のために,従来行われていたFlow cytometryや顕微鏡的免疫組織学的検索にかわる,簡易な方法としてFluorescene plate readerとFITC(fluorescein isothiocyanate)conjugated Plant Lectinを用いたAssayを独自に開発,またその整合性を外因性の糖鎖で確認し(Carbohydrate Inhibition Assay),The 5^<th> Congress of International Xenotransplantation Association(Nagoya,Oct.,1999)およびThe 5^<th> Congress of the Asian Society of Transplantation(Singapore,Sept.,1999)にて発表したほか,別記の如く「移植」誌に掲載されその研究成果を認められた.今後,本方法を用いることにより体外循環による抗ブタ免疫への関与に関する検索が多元的に可能となった.
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