研究概要 |
1.RA滑膜組織におけるin situ TRAP assay. RA滑膜組織上のテロメラーゼ活性陽性細胞をin situ TRAP assayにより検出し、どのような細胞が酵素活性陽性であるか、その局在にどのような特徴があるのかを観察したところ、滑膜浸潤炎症細胞に強陽性であり、その発現レベルは滑膜増殖度、炎症細胞の滑膜浸潤及びパンヌスによる骨軟骨破壊度、滑膜組織内の微小血管新生度と相関がみられた。 2.RAにおける各細胞のテロメア長,テロメラーゼ活性及びテロメラーゼ関連遺伝子の相互の関連と、臨床的背景ならびに組織像との関連. RA18症例から得た滑膜細胞及び免疫担当細胞のテロメア長,テロメラーゼ活性及びテロメラーゼ関連遺伝子の相互の関連を検討した結果、T細胞のテロメラーゼ活性レベルが、テロメラーゼ関連遺伝子(hTR,hTERT,TP1)のうちhTERTの発現度と相関することを確認した。さらに、この酵素活性ならびに遺伝子発現度は、疾患活動性や滑膜炎の組織学的所見と相関がみられることから、T細胞のテロメア・テロメラーゼ活性のRA病態形成における意義が示唆された。 3.RA滑膜細胞、各免疫担当細胞のテロメア・テロメラーゼ活性と増殖能との関連. 免疫担当細胞の増殖能を^3H-thymidineを用いてin vitroで分析したところ、細胞のテロメラーゼ活性と相関がみられた。
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