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1999 年度 実績報告書

神経因性疼痛における知覚神経節衛星細胞の役割

研究課題

研究課題/領域番号 11770874
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

夫 萬秀  兵庫医科大学, 医学部, 助手 (30301659)

キーワードニューロパチックペイン / 後根神経節 / 衛星細胞 / 末梢神経障害 / 神経栄養因子
研究概要

ラット神経因性疼痛のモデルとして、第5腰髄(L5)脊髄神経(SpN)切断モデルを用いて神経因性疼痛の原因と成り得る物質を検索した。このモデルの特徴は、足底に加えられた刺激が直接障害を受けていない第4腰髄神経を伝わって脊髄に伝えられるため、神経障害が隣接する正常な知覚神経細胞体に及ぼす影響を解析できる点である。このモデルを用いて疼痛関連タンパク遺伝子発現のスクリーニングをin situ hybridization法で行ったところ、substanceP、CGRPといった古典的神経調節ペプチドに加え、無髄神経に存在し末梢において熱刺激を神経活動に変換していると考えられているvanilloid receptor subtype 1(VR1)と、これまで神経成長因子として知られていたが、近年では一次知覚神経で合成され脊髄後角で神経調節物質として働くと考えられているbrain derived neurotrophic factor(BDNF)が、このモデルの第4腰髄後根神経節(L4DRG)で増加していることが分かり、免疫組織化学法によってタンパクレベルの増加についても確認した。次にこの増加のメカニズムを調べるため、これらの物質を発現している一次知覚神経細胞が持つ神経成長因子のレセプターを調べたところ、substance P、CGRPについてはnerve growth factor(NGF)のレセプターであるtrkAが高頻度に共存しており、更にこのモデルのL4 DRGにおいてNGFタンパクが増加していること、更にNGFのmRNAは坐骨神経でのみ増加していることを証明し、このモデルでは、切断遠位側の坐骨神経において恐らくSchwann cellがNGFを合成し、それがL4 SpNを通ってL4 DRGに運ばれ、これらのペプチドを増加させていることを証明した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 村川和重,夫萬秀 他: "プロスタグランディンE1の総頚動脈血流量に及ぼす影響"Facial N Res Jpn. 19. 21-23 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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