研究概要 |
1.前立腺癌の発生・進展に関与する遺伝子のうち,アンドロゲン受容体・KAI1・CD44遺伝子のそれぞれの上流に存在するCpG islandにおけるDNAメチル化の状態と各遺伝子の発現についてmethylation-specificPCR・RT-PCR・Northernblot法を用いて検討した. (1)ヒト前立腺癌の4つの細胞株においてアンドロゲン受容体遺伝子のDNAメチル化の状態について,methylation-specific PCRと5-Azacyticine処理後のRT-PCRにより,一部の細胞株でアンドロゲン受容体遺伝子のDNAメチル化が起きており,それが発現に関与することがわかった.またヒト前立腺癌組織におけるDNAメチル化の状態について,methylation-specificPCRを用いて検索中である. (2)ヒト前立腺癌組織におけるCD44遺伝子のDNAメチル化の状態について,methylation-specificPCRを用いて検索中である.現在までの検討で,一部の前立腺癌検体でCD44発現の低下につながるDNAメチル化が認められており,さらなる検討をしている. (3)ヒト前立腺癌の4つの細胞株においてKAI1遺伝子のDNAメチル化の状態について,methylation-specificPCRと5-Azacytioine処理後のRT-PCRにより,一部の細胞株でアンドロゲン受容体遺伝子のDNAメチル化が起きており,それが発現に関与することがわかった.またヒト前立腺癌組織におけるDNAメチル化の状態について,methylation-specificPCRを用いて検索中である. 2.前立腺癌の発生・進展に関与する癌抑制遺伝子の存在が予想される第13染色体の染色体欠失について検討して論文として報告した.
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