研究概要 |
(1)各種婦人科癌患者血清におけるIL18濃度の測定:婦人科担癌患者8名において、IL-12,IL-18,INF-γを、非担癌女性38名においてIL18をELISA法にて測定した。IL-12,INF-γはいずれの癌患者症例においても検出感度以下であった。 一方、IL-18は、全例検出感度(0.02ng/ml)以上であり、1例のみの0.1ng/ml以下(非担癌女性レベル)であったが、7例は0.1ng/ml以上(0.12-0.87ng/ml)であった。非担癌女性におけるIL-18濃度は、27例が検出感度以下(0.02ng/ml)であり、38名の平均は0.031ng/ml(SD:0.054)で、正常レベルは0.08-0.1ng/ml程度と決定した。 (2)基礎実験として、IL-18の発現がすでに認められているmouseの卵巣においてABC染色法を確立した。また、mouse卵巣において、IL-18のPCR法を試みた。 その結果、mouse卵巣の顆粒膜細胞および黄体におけるIL18の局在を確認できた。今後は、腫瘍細胞および、腫瘍細胞周囲におけるIL-18の局在を検討する目的で、婦人科癌組織におけるIL-18のABC染色,PCRおよびin situ hibridyzation法を行う予定である。
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