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2000 年度 実績報告書

副鼻腔炎モデルにおける嗅球嗅上皮の組織学的検討と培養嗅細胞移植による治療

研究課題

研究課題/領域番号 11770982
研究機関金沢大学

研究代表者

塚谷 方明  金沢大学, 医学部・附属病院, 助手 (20303307)

キーワード副鼻腔炎モデル / ラット / 嗅覚障害 / 嗅上皮 / アポトーシス / 新生 / 一酸化窒素
研究概要

副鼻腔炎による嗅覚障害の発症機序を明らかにするためラットで実験的副鼻腔炎モデルを作成し、嗅上皮ならびに嗅球の組織学的検討をおこなった。ラットの一側鼻腔にブドウ球菌を塗布した異物を挿入、3、7、14、21、28日後に上顎洞を組織学的に観察した。各々の群で6〜7割の確率で副鼻腔炎の発症が確認された。これまでウサギでしか報告されていなかった副鼻腔炎モデルのラットでの作製に成功した。次にこのモデルを用い、副鼻腔炎発症例において経時的に嗅上皮、嗅球の変化を観察した。嗅上皮には3日後には炎症所見を認め、嗅上皮の厚さ、嗅細胞層数、嗅上皮単位面積あたりの嗅細胞数は21日目まで有意差をもって減少しつづけた。抗単鎖DNA抗体を用いて嗅細胞のアポトーシスを観察したところ3日、7日で多くのアポトーシスにおちいった嗅細胞が観察されその後減少、21、28日後にはほとんど観察されなかった。PCNA抗体を用いた嗅細胞の新生の検討では7日後まで嗅細胞の新生は著明に低下しつづけ、21、28日後にはほとんど新生を認めなかった。副鼻腔炎による嗅細胞の減少はその早期にはアポトーシスにより、その後は新生が抑制されることにより起きることが明らかとなった。次に嗅上皮における誘導型一酸化窒素合成酵素(iNOS)の産生について検討した。正常嗅上皮ではiNOSの発現を認めなかったが副鼻腔炎発症例では基底細胞を中心にiNOSの発現を認めた。嗅球では傍糸球体細胞のドーパミンの発現の減少が7日後より認められ、21、28日後では著明に減少していた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 達富真司: "ラット実験的副鼻腔炎モデルにおける嗅上皮および嗅球の組織学的検討"金沢大学十全医学会雑誌. 109. 318-329 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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