• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1999 年度 実績報告書

反回神経麻痺に対する遺伝子治療の基礎研究(喉頭筋へのIGF-I遺伝子導入)

研究課題

研究課題/領域番号 11771017
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

塩谷 彰浩  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (80215946)

キーワード遺伝子治療 / IGF-I / 反回神経麻痺 / myosin heavy chain / clenevvation
研究概要

IGF-I遺伝子ベクターの注入頻度と治療効果との関係
1回投与群、3回投与群、対照群をにおいて、初回注入から4週間後に喉頭を摘出し、凍結後、連続組織切片を作製した。凍結切片をactomyosinATPase染色し、筋線維径を測定して筋萎縮の防止の程度を評価し、さらに、acethylcholinesterase-silver染色を行い、末梢運動神経と神経終板の連続性が保たれている程度、および神経終板染色域の長径を計測し評価した。この結果、1回投与群では対照群に比べ、有意に筋萎縮所見や上述の末梢運動神経と神経終板の組織学的所見が改善した。3回投与群でも対照群に比べ有意に筋萎縮所見や上述の末梢運動神経と神経終板の組織学的所見が改善された。しかしながら、今回試みた1回投与群と3回投与群間の比較では、効果の差は認められず、複数回投与の効果は認められなかった。
IGF-I遺伝子治療の筋機能に対する効果の評価
上記研究を推進する上で重要なモデルラットの確立を今年度では行った。Sprague-Dawleyラットを用い、左反回神経を止血用鉗子で圧迫し、あるいは、左反回神経を切断後の縫合修復し、神経坐滅モデル、神経縫合再生モデルを作製した。また、一側の輪状披裂を破壊した関節固着モデルも作製した。術後7、14、30、90、180日後に、筋収縮速度を規定するmyosin heavy chain(MyHC)タンパクを抽出し、SDS-PAGEでMyHCタンパク組成解析を行った。その結果、神経坐滅モデルで声帯運動が回復したものは、MyHCの発現型が正常化し、神経縫合再生モデルでは声帯運動が回復せず、MyHCの発現型が脱神経性の変化を示した。関節固着モデルではMyHCの発現型は正常であった。したがって、MyHCの発現型は脱神経後、神経再生しても、神経過誤支配があると正常化しないことが示された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Shiotani A: "Modulation of myosin heavy chain in rat laryngeal muscles[abstract]"Otolaryngol-Head Neck Surg. 121(2). 106-107 (1999)

  • [文献書誌] 塩谷彰浩: "ラット内喉頭筋におけるsuperfast myosin heavy chainの発現"喉頭. 11. 37-42 (1999)

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi