1.家兎眼の白内障術後モデルの作成及び人眼よりの前嚢下白内障(ASC)の前嚢片の採取 家兎眼の白内障手術を行い、経時的に眼球を摘出し凍結病理標本を作成した。また、人眼よりは、白内障手術の際に除去される前嚢片をインフォームド・コンセントを得た上で採取し凍結保存した。 2.人眼よりの前嚢片の免疫組織化学的検索 凍結しておいた標本より凍結切片を作成し、線維芽細胞様細胞に変化した細胞で(α-SMAが存在することにより、正常の細胞と区別する)、インテグリンに対する抗体を用いてインテグリンの発現が変化しているかを検討した。対照としては、ASCのない人眼白内障眼の前嚢片を用いた。 ASCを伴う症例6眼全症例において、ASCの混濁部には、α-SMA陽性の紡錘形をした細胞が認められた。これらの細胞は、β1インテグリン、α5β1インテグリンに陽性であった。ASCの混濁部でない周辺の正常なLECには、β1インテグリン陽性であった。一方、コントロール3眼全症例においても、β1インテグリンは陽性であった。 3.家兎眼の免疫組織学的検索 現在実験中であるが、まだ、はっきりとした結果は得られていない。
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