Telomerase活性は悪性腫瘍の発生や進展に関与し、悪性腫瘍にTelomerase活性の発現が悪性腫瘍の関与する特異的な変化である可能性が示唆されている。さらに口腔癌における治療研究対象としても大きな割合を占めている。口腔癌治療成績は治療法の進歩と早期発見・早期治療が重要である。しかし、未だ早期診断の明確な指標として用いられる方法はなく新たな腫瘍マーカーの必要性が求められている。Telomeraseが癌の早期診断の指標として可能か ・良性、前癌病変、癌組織におけるTRAP法によるTelomerase活性の有無と強度の検討 ・良性、前癌病変、癌組織におけるTelomerase触媒サプユニット(hTERT遺伝子)の発現の検討 ・良性、前癌病変、癌組織における塗沫細胞及び組織切片レベルのin situ TRAPによる Telomerase陽性細胞の局在についての検討 以上の実験結果と良性及び前癌病変を含む口腔白板症の病理組織学的所見と比較検討しするとTRAP法によるTelomerase活性測定では口腔白板症の一部の症例でTelomerase活性が検出された。組織学的に上皮異形成の認められた前癌病変が示唆された部位に一致してTelomerase陽性細胞がin situ TRAP法で観察された。さらに口腔扁平上皮癌由来培養細胞株KB cell及びその移植組織を対象にに検討ではTelomerase活性とhTERT発現が認められin situ TRAP法において、Telomerase活性局在が認められた。
|