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1999 年度 実績報告書

ABCトランスポーター(CFTR)の発現により制御される細胞膜アニオン透過性

研究課題

研究課題/領域番号 11771137
研究機関広島大学

研究代表者

杉田 誠  広島大学, 歯学部, 助手 (50235884)

キーワードCFTR / ATP channel / ABC transporter / Phosphorylation / ATP hydrolysis / Fluid transport
研究概要

CFTRはABCトランスポーターに属するが、AキナーゼによるR domainのリン酸化と、NBDへのATP結合及びATP加水分解により開閉が制御されるCl^-チャネルとして働く。またCFTRは自身のCl^-チャネル活性以外に他のチャネル(outwardly rectifying Cl^- channelsなど)を制御する。そのモデルとしてCFTRの発現が細胞膜ATP透過性を亢進し、放出されたATPが細胞表面のpurinergic receptorsを刺激し、チャネル活性を制御することが考えられ、CFTRによるATP透過性制御機構の解明が重要視される。またCFTRはATPを透過しないが、CFTR R-domainと他の未知分子との接着によりATP透過性が付与され、ATP透過性はCFTRのR-domainのリン酸化とNBDでのATP加水分解により制御されることが、CFTR変異体を用い示されている。本研究ではCFTRのR-domainに接着し細胞膜ATP透過性を付与する分子をクローニングするため、CFTR R-domain(アミノ酸590-820)及びR-domain変異体をbait proteinとし、cDNAライブラリーの中でR-domainに接着する分子をyeast two-hybrid systemにより検出した。その中で新規遺伝子ファミリーに属すると考えられる3種類の遺伝子について完全長のcDNAをクローニングした。3種類の遺伝子はともにすべての組織に存在することがnorthern blottingにより推定された。GST-融合タンパク作製によるin vitroでのCFTR R-domainとの接着能の検索、及びco-immunoprecipitationによる細胞内でのCFTRとの接着能の検索により、その新規遺伝子はリン酸化されたCFTR R-domainに、より強く結合することが明らかになった。またその遺伝子ファミリー自体もリン酸化により機能調節されることが推定され、現在、リン酸化を介する細胞内局在の制御とその分子機能について、解析を継続している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Makoto Sugita: "cAMP-dependent potentiation of the Ca^<2+> -activated release of the anionic fluorescent dye,calcein,from rat parotid acinar cells."European Journal of Pharmacology. 388. 227-234 (2000)

  • [文献書誌] Makoto Sugita: "Visualization of the secretory process involved in Ca^<2+> -activated fluid secretion from rat submandibular glands using the fluorescent dye,calcein."European Journal of Cell Biology. 79. 182-191 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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