研究概要 |
本研究における共焦点レーザー走査顕微鏡を用いた歯質接合界面観察は、接着材料として3M社製Single Bond Adhesive中に蛍光色素であるRhodamine Bを0.004Wt%トレーサーとして混入させ、波長568nmのAr/Krレーザーを励起光として用いることにより観察可能であることが確認できている。さらに同一の試料を488nmのAr/Krレーザーを励起光として用いることにより反射像を観察し、この蛍光像と反射像とを比較することにより、樹脂含浸層の量的検討が視覚的に容易に捉えられることが明らかになっており、その成果はJ.Dent.Res.,77-Spe.Issueおよび日本歯科大学1999年度歯学会大会にて報告を行っている。 また、上記手法の有効性を検討するために、対象となる歯質接着材料を変えて試料を作製し、J.Dent.Res.,79-Spe.Issueにて報告予定である。 現在の検討課題としては、蛍光色素を混入させた場合の歯質接着性能への影響の有無の確認が進行中であり、現段階としては0.004wt%という程度の混入濃度においては、特に対象牙質接着強さに関しては未混入の場合と比較してほとんど影響がないことが確認できている。 さらに、In vitroのみならずIn vivoにおける同手法の有効性を検討中であり、共焦点レーザー走査顕微鏡を用いた歯質接合界面観察における二次元撮影法の確立を行っているところである。
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