平成11年度 実験動物にはカニクイザルを用いた顎関節円板転位モデル制作にあたり、当初の計画では外科的に形成(関節包を露出、上関節腔を開放し、関節円板後方肥厚部にナイロン糸を穿通させ、徒手的に関節円板を前方転位させた状態でナイロン糸を頬骨に結紮固定)する予定であったが、関節腔内組織への外科的侵襲を可能な限り減少させる目的に、全麻下に口内法により筋突起切除後、強制開口運動を1週ごとにおこない、経時的に関節円板動態をMRIにて観察した(実験群;3匹)。同手法にて現在のところ1匹に復位性円板転位の形成を認め、顎運動時の動的荷重負荷様式について検討したところ、各顎運動様式(前方滑走、側方、開口運動時、咬合時)での関節円板後部結合組織におけるに荷重負荷状態はコントロール例と復位性円板転位例(1例)間に大きな差は認めなかった。 現在、強制的開口運動にて関節円板転位モデルをさらに作成中である。
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