研究概要 |
1.歯周病原性細菌Porphyromonas gingivalisとActinobacillus actinomycetemcomitansの熱ショックタンパク(hsp)GroELホモログの組み換えタンパクの精製 (1)P.GingivalisとA.ActinomycetemcomitansからゲノムDNAを抽出し、GroELホモログタンパク質をコードするcDNAを増幅するために設計したプライマーを用いてゲノムDNAをPCR増幅した。 (2)PCR産物を精製後、発現用ベクター(pRSET)に組み込み、大腸菌で発現させてヒスチジンタグの付加されたfusion proteinを合成し、ニッケルキレートカラムで精製した。 (3)さらに大腸菌のLPSの混入を除去するためにポリミキシンBアフィニティカラムで精製した。 (4)以上の操作をくり返し、以降の刺激実験に使用するに十分量のP.GingivalisとA.ActinomycetemcomitansのGroELホモログの組み換えタンパクを得た。 2.歯周病原細菌由来hsp刺激が、単球系細胞株のサイトカイン産生に及ぼす影響の解析 (1)1で精製したP.GingivalisとA.Actinomycetemcomitans由来の組み換えhspにてヒト単球由来の細胞株THP-1を刺激培養した。 (2)炎症性サイトカインIL-1α,β、TNF-α、IL-6、IL-8、GM-CSFの産生を調べるために培養細胞よりAGPC法により全RNAを抽出し、逆転写酵素を用いてcDNAを合成した。 (3)各サイトカイン特異的プライマーを用いて半定量的PCR増幅を行い、アガロースゲル電気泳動後エチジウムブロマイド染色して、解析中である。
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