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1999 年度 実績報告書

カルプロテクチンの歯周疾患活動性マーカーとしての可能性に関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 11771360
研究機関徳島大学

研究代表者

山内 規進  徳島大学, 歯学部, 助手 (10253212)

キーワードカルプロテクチン / 歯周疾患活動性マーカー / 歯肉溝滲出液
研究概要

被験者は,徳島大学歯学部附属病院第二保存科を受診した歯周疾患あるいはその他の口腔疾患を有する初診患者100名(男性40名,女性60名,平均年齢54.7歳)とした。歯肉溝滲出液(GCF)は,Alexanderらの方法に従って歯周ポケットあるいは歯肉溝に挿入したPeriopaper【○!R】から採取し,その容量をPeriotron^<TM>により測定した。引き続きprobing depth(PD)を測定し,4mm以上を罹患部位,3mm以下を対照部位とし,BOPについても検査した。GCF中のCalprotectin(CPT)の同定は,試料を電気泳動した後,特異的抗体を用いたイムノブロット分析により行った。CPT濃度はFagerholらの方法に従い,ELISA法にて測定した。また,IL-1β,PGE_2濃度の測定は,各種市販キットを用いて行った。GCF試料をイムノブロットで分析した場合,ゲル上で11,14.5kDaの2本のバンドが検出され,これらは標準CPTのものと同一であることが確認された。罹患部位の平均CPT濃度は対照部位の約4倍高い値を示した。CPT濃度は,PD値(2〜10mm)にほぼ比例して増加し,正の相関関係が認められた(r=0.36,p<0.0001)。また,BOP(+)部位の平均CPT濃度はBOP(-)部位より有意に高い値を示した(p=0.0001)。さらに,CPT濃度とIL-1β,PGE_2濃度との間にはそれぞれ有意な正の相関関係が認められた(IL-1β:r=0.55,p=0.0005,PGE_2:r=0.60,p=0.0014)。以上の結果より,CPTがGCF中に存在することが明らかとなった。また,GCF中のCPTは,歯周疾患の臨床的指標だけでなく,他の生化学的指標とも有意な正の相関関係を示すことから,CPTが有用な歯周疾患活動性指標となりうる可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] J.Kido: "Calprotectin in gingival crevicular fluid correlated with clinical and biochemical markers of periodontal disease."J.Clin Periodontol. 26. 653-657 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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