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2000 年度 実績報告書

細菌感染マクロファージのアポトーシス発現における一酸化窒素の役割

研究課題

研究課題/領域番号 11771363
研究機関北海道医療大学

研究代表者

加藤 幸紀  北海道医療大学, 歯学部, 助手 (50281283)

キーワードA.actinomycetemcomitans / マクロファージ / アポトーシス
研究概要

平成12年度では,A.actinomycetemcomitans感染によりマクロファージがNOを産生する可能性,および産生されたNOが誘導されるアポトーシスにおよぼす影響について検討を行った。
まず,感染マクロファージのNO産生について検討した。その結果,感染後3時間よりNO合成酵素(iNOS)mRNAの発現が認められた。また,培養上清中のNO量を測定したところ感染細胞では増加が認められ,NO合成酵素(NOS)の特異的阻害剤であるS-Methyl-ITU(SMT)を添加するとNO量は非感染細胞と同程度にまで減少した。
NOSの生成を阻害することによる細胞死への影響の確認は,MTTアッセイによる感染マクロファージの生細胞数および培養上清中の乳酸脱水素酵素量の測定により行い,さらにアポトーシス発現を感染マクロファージのDNA断片化発現を測定することで行った。その結果,SMT添加感染マクロファージでは,阻害剤非添加感染マクロファージに比べ生細胞数の減少,乳酸脱水素酵素量とDNA断片化の増加が認められた。
これらの結果をふまえ,細胞内で生成されるNOが細胞死に及ぼす影響について詳細に検討を加えるため,感染マクロファージにおけるカスペース1,3,5,6,8,9活性についても測定を行った。その結果,感染によりいずれのカスパーゼ活性も増加し,SMTを添加することで活性はさらに増加した。
これらのことから,感染マクロファージではNOを産生することが確認され,阻害剤の添加によりカスパーゼ活性とDNA断片化が増加することから,感染により産生されたNOはカスパーゼ活性を一部不活化することでアポトーシスの誘導を調節している可能性が示唆された。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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