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1999 年度 実績報告書

プロトン酸添加により劇的に促進される遷移金属触媒反応

研究課題

研究課題/領域番号 11771374
研究機関東北大学

研究代表者

有澤 美枝子  東北大学, 大学院・薬学研究科, 教務職員 (50302162)

キーワード遷移金属錯体 / プロトン酸 / ホスフィン / メタンスルホン酸 / アルケニルホスホニウム塩 / アセチレン / パラジウム触媒 / ロジウム触媒
研究概要

遷移金属媒体とプロトン酸を組み合わせると,反応が著しく促進される場合があることを見出した.本研究の目的は,このコンセプトの一般性を検証するとともに,新しい触媒反応を開発するものである.今回,この展開として遷移金属触媒とスルホン酸の系を用いて,炭素-炭素不飽和結合にホスフィンが付加する新しい反応を見出した.パラジウム触媒(2.5mol%)存在下,アセチレンに対して等モルのホスフィンとメタンスルホン酸を作用させると,1-アルキンの内部炭素へのシス選択的なホスフィンの付加が進行する.次いで,LiPF_6を作用させ,対アニオンを交換し,再結晶して2-アルケニルホスホニウム塩を単離した.この反応の触媒活性は非常に高く,0.1mol%でほぼ定量的に生成物を与える.一方,ロジウム触媒存在下で反応させると,1-アルケニルホスホニウム塩を優先的に与えた.用いる金属錯体の種類を変えることで,付加の位置選択性を制御することができる点も本反応の特徴である.なお,本法はアリールアセチレン,エンイン及び内部アセチレンへも適用することができる.ホスフィンが活性化されていないアセチレンに直接付加する反応は知られていなかった.アルケニルホスホニウム塩は合成中間体として極めて有用であるが,従来多段階合成法により供給されて来たので,この反応は極めて有用である.今後,遷移金属錯体による不飽和化合物のカップリング反応,特に,ヒドロホルミル化反応,水素添加,オレフィンメタセシス等における酸の反応促進効果について検討する予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Mieko Arisawa and Masahiko Yamaguchi: "Metal-Catalyzed Addition of Phosphine and Methane sulfonic Acid to Alkyne"Journal of American Chemical Society. (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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