• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1999 年度 実績報告書

肝細胞選択的な遺伝子導入を可能にする新規ペプチド性核酸キャリアーの構築

研究課題

研究課題/領域番号 11771471
研究機関長崎大学

研究代表者

新留 琢郎  長崎大学, 工学部, 助手 (20264210)

キーワード遺伝子治療 / 遺伝子導入 / 肝細胞 / ペプチド / ガラクトース
研究概要

1、これまで、肝細胞への選択的な遺伝子導入を実現させるため、塩基性α-ヘリックスペプチドを数個のガラクトース基で修飾し、その有効性を培養細胞レベルで明らかにした。しかし、そのガラクトース修飾ペプチドの合成法は液相中で行っていたため、煩雑でかつ収率の低い問題点があった。そこで、本年度ではペプチドを固相担体上で伸長し、その後、直ちにガラクトース修飾することを目的として、いくつかのガラクトース誘導体(アセチル化ガラクトースを担持する乳酸)の合成を行った。本誘導体を用いることにより迅速にかつ簡便に目的とする糖修飾ペプチドが得られることがわかった。今後は培養細胞および動物を対象に本ガラクトース修飾ペプチドの肝細胞選択的遺伝子導入能を評価する予定である。
2、細胞内への遺伝子キャリアーとしてアミノ酸であるリジンから構成されるデンドリマー分子が利用可能であることを昨年見いだし、その肝細胞へのデリバリーの新たなキャリアー基材として期待できる。本研究ではそのデンドリマー分子自身の遺伝子導入能を明らかにするために、様々な世代のデンドリマーを合成した。その結果、CHO(ハムスター卵巣),HeLa(ヒト子宮),HuH-7(ヒト肝臓),COS-7(サル腎臓)といった様々な培養細胞に対して血清存在下でも高い遺伝子導入能を示し、また、殆ど細胞毒性が無いことが明らかになった。今後、本デンドリマー分子を前項のガラクトース誘導体で修飾し、肝細胞への遺伝子デリバリー効率について動物実験を中心に評価する予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Takuro Niidome et al.: "Required Structure of Cationic Peptide for Oligonucleotide-Binding and-Delivering into Cells"Journal of Peptide Science. (印刷中).

  • [文献書誌] Takuro Niidome et al.: "Membrane-Perturbing and -Fusogenic Activities of Amphiphilic Halical Peptides and their Usage in Gene Delivery Systems into Cells"Current Topics in Peptide & Protein Research. (印刷中).

  • [文献書誌] Takuro Niidome et al.: "Influence of Lipophilic Groups in Cationic α-Helical Peptides on Their Abilities to Bind with DNA and Deliver Gene into Cells"Journal of Peptide Research. 54. 361-367 (1999)

  • [文献書誌] Takuro Niidome et al.: "Chain Length of Cationic α-Helical Peptide Sufficient for Gene Delivery into Cells"Bioconjudate Chemistry. 10. 773-780 (1999)

  • [文献書誌] Takuro Niidome et al.: "Effect of Amino Acid Substitution in Amphiphilic α-Helical Peptides on Peptide-Phospholipid Membrane Interaction"Journal of Peptide Science. 5. 298-305 (1999)

  • [文献書誌] Yumiko Hori et al.: "Orientational Bchavior of Phospholipid Membranes with Mastoparan Studied by P^<31> Solid State NMR"FEBS Letters. 455. 228-232 (1999)

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi