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1999 年度 実績報告書

CD14欠損変異株を利用したリポ多糖によるマクロファージ活性化機構の研究

研究課題

研究課題/領域番号 11771485
研究機関国立感染症研究所

研究代表者

川崎 清史  国立感染症研究所, 細胞化学部, 研究員 (60270641)

キーワードリポ多糖 / タキソール / Toll-like receptor
研究概要

リポ多糖(LPS)刺激によるマクロファージ活性化にはToll-like Receptor(TLR)4が関わること、及びTLR4のLPS感受性にはMD-2との複合体形成が重要であることが近年明らかにされている。抗癌物質タキソールは構造的にはLPSと全く異なっているが、マウスのマクロファージに対してLPS様活性を示すことが知られている。そこでタキソールの刺激がTLR4あるいはTLR4・MD-2複合体を介して細胞内に伝えられるか検討した。マウスプロBcell lineであるBa/F3にマウスTLR4とマウスMD-2を共発現させた場合にタキソール刺激によるNFκB活性化が認められた。TLR4のみを発現させた場合は活性化は極めて弱かった。またMD-2と細胞内領域を欠失させたTLR4を共発現させた場合はNFκB活性化は認められなかった。LPS刺激の場合と同じくTLR4とMD-2の両方の発現がNFκBの活性化に必要であることがわかった。さらに興味深いことにヒトTLR4とヒトMD-2を共発現させた場合にはLPS刺激とは異なりタキソール刺激によるNFκBの活性化は見られなかった。以上の結果からTLR4・MD2複合体がLPSだけでなくタキソールのシグナルも伝えることが明らかとなった。タキソールはマウスではLPS様活性を示すがヒトではLPS様活性を示さないことが知られている。TLR4・MD2複合体のタキソール感受性が種差の原因となっている可能性が考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] K.Kawasaki et al.: "Mouse Toll-like Receptor 4-MD-2 Complex Mediates Lipopolysaccharide-mimetic Signal Transduction by Taxol"The Journal of Biological Chemistry. 275. 2251-2254 (2000)

  • [文献書誌] S.Akashi et al.: "Regulatory Roles for CD14 and Phosphatidylinositol in the signaling via Toll-like Receptor 4-MD-2"Biochemical and Biophysical Research Commnications. 268. 172-177 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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