研究概要 |
本研究は、末期医療における患者への責実告知のあり方が、日米において過去10年間にどのように変わってきたのか、告知を行う側の医師がその変化をどう認識してきたのか,また変化の背景にある社会文化的要因はどのようなものか、を探ることを目的としている。 本年度は以下のことを行った。 1)文献的整理:下記についてデータベースによる文献検索・収集・分析を行った。 1.真実告知についての過去10年間の意識調査をレビューし、その変化の傾向を把握する。 2.患者や医療の執筆物を分析し、医師患者関係や役割意識の変化を探る。 3.医療倫理・医療社会学・医療人類学関係の文献を分析し、日米両国で告知をめぐる価値観や、背景となる社会文化的要因の変動を探る。 2)調査の準備 ・調査に参加してくれる対象医師との連絡、うちあわせを行った。 ・調査内容を作成し、予備インタビューを行った。その結果、調査内容を一部変更し、本調査の質問項目を決定した。 ・調査参加者へのインフォームドコンセントの書式を作成した。予備調査にて,これも検討を加え,一部変更を加えた。 3)インタビユー調査 対象:日本人医師 方法:半構成面接。1人1回約1時間。 内容:現在の告知方針とその理由、具体的な患者・家族への情報提供の内容、過去10年の変化、問題点や対処法、医師患者関係や死生観等の価値観の変化,医療を巡る社会状況の変化への認識、等。現在までに、対象者のうち約3分の一を終了した。
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