• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1999 年度 実績報告書

新しい昇圧因子としてのドパミン受容体機能異常の研究

研究課題

研究課題/領域番号 11771511
研究機関広島大学

研究代表者

小園 亮次  広島大学, 医学部・附属病院, 助手 (00304436)

キーワードドーパミン / 受容体 / ノックアウトマウス / 食塩 / 高血圧
研究概要

マウスのD2受容体の分布をRT-PCRでKnockout miceとwild type miceの間で比較したところ、wild type miceでは、脳、心臓、大動脈、腎臓に発現していることがわかった。D2受容体の遺伝子の欠失したマウスでは収縮期血圧が10mmHgほど低下していた。この血圧の変化は全身の交感神経活性、レニンアンジオテンシン活性、腎Na排泄の差からは説明ができなかった。このマウスに4%の食塩を摂取させたところ、血圧の上昇が見られ、同時に尿中Naの排泄の抑制がみられたので、D2受容体は、腎臓からのNaの排泄に関わっており、この機能が障害されると食塩感受性の血圧上昇をきたすことが察せられた。このNa排泄の抑制にかかわるメカニズムが直接D2受容体と関係するのか、交感神経節前繊維に存在するD2受容体のカテコラミン放出抑制作用を介するものかの検討をおこなった。腎臓のカテコラミン含量は、knockout miceで低下しており、節前線維のD2受容体が交感神経活性に影響を与える因子であることを示唆する結果であった。
D2受容体が血圧調節におよぼすメカニズムにつき今後も検討を要する。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Ryoji Ozno: "Expression and localization of angiotensin subtype receptor proteins in the hypertensive rat heart"American Journal of Physiology. 278・3(in press). (2000)

  • [文献書誌] Toshiyuki Matsumoto: "Type la dopamine receptor expression in the heart is not altered in spontaneously hypertensive rat"American Journal of Hypertension. (in press). (2000)

  • [文献書誌] Toshiyuki Matsumoto: "Type 2 angiotensin II receptor(AT2)is downregulated in cardiomyocytes of patients with heart failure."Cardiovascular Resarch. 45(in press). (2000)

  • [文献書誌] Shota Sasaki: "Abnormal magnesium status in patients with cardiovascular diseases"Clinical Science. 98・2. 175-181 (2000)

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi