| 研究概要 |
本研究の目的は,乳児期にある明らかな後障害のない低出生体重児とその母親を対象に,子どもの月齢による母子相互作用や育児ストレスの変化,関係性を明らかにすることであった.今年度は,研究計画の検証・充実に重点をおき,発達検査信頼性確保のためのトレーニング,および新生児行動観察における観察方法のトレーニングを受けた.また,低出生体重児を持つ母親と子どもの特徴を踏まえた支援を考えるにあたり,ハイリスク新生児への早期介入について実績にある,長崎大学医療短期大学部教授穐山富太郎氏に研究計画のスーパーバイズを受けた.そこで,本研究に使用する測定用具の妥当性を確認するとともに,支援の継続性を強化し介入の効果をはかるために,研究開始の対象年齢を引き下げる必要性について助言を受けた.発達の過程で母子の相互作用を測定することは,同時に母子の関係に介入することになる可能性があり,慎重な計画の推進が求められる.したがって,縦断的に追跡するにあたっての手続きを改めて確認した.次年度は,今年度の検証をもとに母子相互作用の成長発達に伴う変化を追跡する予定である.
|
