1 思春期の性やからだに関する情報を盛り込んだホームページの開設 これまで電話相談等で関わってきた体験と、文献等による思春期の性の悩みの現状をもとに、主な悩みに対しての知識を提供し、また相談に応じるコーナーを設けて独自のホームページを開設した。現在はそのアクセス状況をチェックし、電子メールによる相談に応じている。統計的なデータを収集するだけのアクセスはまだ無いが今後はその集積に努め、思春期の性やからだに関する悩みの現状を把握する。また利用者の要望に応じて、ホームページの内容を更新し、ニーズに合わせた情報の提供をしていく予定である。 2 利用者にとってのメリット・デメリットおよび波及効果の検証 現在のところ、相談件数が少ないためにすべての相談に対して1〜2日以内に返信できており、個々にその反応は把握できているが、利用者すべての感想や波及効果はまだ検証できていない。今後は、利用者に対してアンケートを実施するなど、インターネット使用による相談の実際の分析を深めていく方針である。 3 電話相談およびインターネット使用による相談実施者への面接調査によりインターネット相談を検討する 現在までに、電話相談に携わる医師1名、看護職者11名、インターネット相談に携わる医師1名、面接相談に携わる医師1名、カウンセラー1名に対し面接調査を行い、インターネット相談に関しての意見を聴取し、またインターネット相談開設に際しての数多くの有益な示唆を得た。それらをもとに今後は、インターネット相談による限界、たとえば経済性や相談の受け手側の多大な労力、秘密保持、現実への適応阻害の可能性などの問題に対して如何に配慮していくかを課題とし、非対面的なカウンセリングの検討を重ねていく。
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