健康の維持・増進を目的に行われる運動処方では、運動能力の向上とともに、生体防御能を安全に向上させる必要がある。しかし、運動負荷と免疫能の変化について十分な検討が行われていない。本研究は、急性の運動負荷や運動トレーニング、日常的な運動習慣などが血液中の免疫系の細胞に及ぼす影響を検討することを目的した。 本年度の研究では、まず抹消血からの免疫系の分離と、培養方法、培養条件の検討を行った。採血は肘正中皮下静脈からの採血と指先からの少量の血液サンプルの採取方法を検討した。免疫系の細胞は、好中球、NK細胞、についての実験方法の検討が終了した。リンパ球および単球について現在検討中である。また、関連するサイトカインの測定方法についても検討中である。 運動やその他の生活習慣についての自己記入式のアンケート調査調査用紙を作成し、予備調査を行っている。予備調査では、自己記入式で必要な情報が十分得られるか否かを、数回の調査と修正を繰り返して作成する。 さらに、運動負荷方法に関しては、軽度の運動負荷ではウォーキングを、中程度の運動負荷では軽スポーツなどについて、重度の運動ではマラソンや球技系のスポーツに関して、上記の項目に関して検討を行っている。
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