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2000 年度 実績報告書

近赤外光を利用した新しいImagingシステムの開発と実用化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11780023
研究機関徳島大学

研究代表者

三浦 哉  徳島大学, 総合科学部, 助教授 (10274193)

キーワード近赤外線分光法 / 多チャンネル / 骨格筋 / 酸素動態 / 不均一性
研究概要

本研究の目的は骨格筋の酸素動態の変化を広範囲で,なおかつリアルタイムで計測できる近赤外光を利用した画像処理システムを開発し,ヒトの身体活動時における骨格筋の酸素動態の変化をみることである.前年度は12チャンネルで構成され,サンプリングタイムが約2秒の酸素動態画像処理装置を完成させた.また,in vitroの実験結果から本装置の再現性が高いことが確認された.本年度はこのシステムを用いて,ヒトの身体活動時における骨格筋の酸素動態の測定を実施した.被検者に仰臥位姿勢で足関節用エルゴメーターを用いて,10.0kgの負荷で毎秒1回の足関節底屈運動を1分間行わせた.測定の際に本装置のプローブを腓腹筋の内側・外側部の筋腹部,および腓腹筋内側部(近位から遠位部に相当)に装着し,酸素動態(O_2 saturationおよびblood volume)を連続的に測定した.その結果,以下の点が明らかになった.(1)腓腹筋外側部に比べて内側部では,筋収縮時のO_2 saturationおよびblood volumeの低下の程度,および回復時の増加の程度が大きく,腓腹筋群間に酸素動態の不均一性が示された.(2)腓腹筋内側部の近位側に比べて遠位側では,筋収縮時のO_2 saturationおよびblood volumeの低下の程度,および回復時の増加の程度が大きく,同一筋内での酸素動態の不均一性が示された.以上のことから,本システムは広範囲で酸素動態の変化を測定できることから,筋群間・筋群内における代謝の不均一性を明らかにすることが可能である.したがって,今後,末梢部の酸素消費・供給を調節するメカニズムの解明に大きく貢献すると考えられる.また,閉塞性動脈硬化症等の末梢血管疾患の診断,あるいはそのリハビリテーションの評価として広く利用される可能性が考えられる.

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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