研究概要 |
本研究では、肢体不自由の障害のある子ども6名とない子ども6名が、月に1〜2回の割合で身体表現活動を行い、その活動状況の映像記録や感想の収集等を行った。また、こういった定期的な活動以外にも、社会参加の経験として舞台でのパフォーマンス(9月)やワークショップ(4月,11月,2月)を企画し、多くの人々との交流を行った。 結果として、動きの変化については、特に障害のある子どもでは、単一の動きから徐々に表現の題材に見合った動きの創出が行われるようになり、動きのバリエーションが豊かになったことが確認された。また、他者とタイミングを合わせて動く等の同期も、ズレが大きい状態から比較的スムーズに行えるようになった。社会・心理面の変化については、身体表現での受容体験を契機に障害のよって阻害されていた言語表現が活発になった事例や、活動への継続的参加を通して親への日常的な依存度が低くなった事例、他の身体活動を積極的に試みるようになった事例等が確認された。
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