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1999 年度 実績報告書

麻薬汚染地域における児童青少年の家庭生活環境と薬物乱用の相互関係の解明と防止教育

研究課題

研究課題/領域番号 11780082
研究機関新潟大学

研究代表者

笠井 直美  新潟大学, 教育人間科学部, 助教授 (20255243)

キーワードタイ国 / 薬物乱用 / エイズ / 教育 / 児童・生徒 / 学校
研究概要

本研究は、タイ国において活動を続けている民間の経済援助機関との密接な協力関係を活かして、チェンマイ県の市内、山岳地区及びウボンラチャタニー県ウボン市における調査で得られたタイ国児童・生徒の薬物乱用に関するデータを用いて、タイ国児童の薬物乱用及び学校と家庭の役割の構造を明らかにし、薬物乱用防止教育の評価・改善を試みようとしたものである。現地調査で得られたデータは以下の項目であり、調査は全てタイ語を用いて行われた。
薬物乱用知識・行動調査:薬物乱用知識・行動に関して先生や児童・生徒に対してのインタビューや質問紙調査。
エイズ知識・行動調査:エイズ知識・行動に関して先生や児童・生徒に対してのインタビューや質問紙調査。
教育状況調査:先生に対してのインタビューや質問紙調査。具体的な教育内容などの調査。
家庭・生活習慣調査:基礎的及び特徴的な家庭・生活習慣及び伝統的宗教観と保健行動の関係についてのインタビューや質問紙調査。
以上のデータから、タイ国の学校保健教育カリキュラムと北タイでのAIDS教育の実態を元にして、タイの学校保健教育とAIDS教育の特徴や問題点を検討した結果、北タイのエイズ問題が危機的状況にある中で、積極的にエイズ教育を行う一方、教育行政や教育の機会均衡についての問題が依然として残っていることが明らかとなった。また、児童・生徒の薬物乱用知識・態度に対するタイ国独自の「ロンリエン・シー・カオ(白い学校)」と呼ばれる運動が実施されていることが明らかとなり、特に北部地域ではタイ国保健省医療局北部薬物依存症治療センターでの推進事業と連係をとりながら、薬物依存症問題解決に対する研究と教育が官民を含めた関連局との共同作業によって実施されていることが明らかとなった。今後は特に薬物乱用知識・行動調査データを用いて因子分析等によるタイ国児童・生徒の薬物乱用知識・態度の構造を明らかにするとともに、学校と家庭の役割構造を正準相関分析によって探索する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 笠井直美,大澤清二: "タイにおける学校保健教育カリキュラムとAIDS教育の構成に関する研究"学校保健研究. 41・2. 138-152 (1999)

  • [文献書誌] 小磯透,笠井直美 他6名: "中学保健のエイズの授業における教育効果に関する教育実験的研究"学校保健研究. 41・2. 153-167 (1999)

  • [文献書誌] 大澤清二,笠井直美,綾部真雄: "エイズ教育と伝統的価値体系-北部タイ農村のフィールドワークから-"健学社. 173 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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