本年度の研究は、主として基本的文献の収集にあてられた。多文化教育、公正教育学、「公正」論などの分野に関する基本的文献、資料を教育学のみならず法学、哲学、心理学の分野にも求めた。 夏季にロサンゼルスの日系人博物館(Japanese American National Museum)、カリフォルニア州立大学サクラメント校を訪問し資料収集にあたった。秋季には外国旅費により渡米し、サンディエゴでの資料収集を行い、多文化教育の論理的指導者であるJames A.Banksワシントン大学教授による研究レビューを受け、その後にEileen Tamuraハワイ大学教授と今後の研究の進め方について論議を行った。アメリカ合衆国では教育省の下、全米を10地区に分け、各地区にEguity Assistance Centerが設けられていることがわかった。それぞれのセンターでいかなる試みがなされているかを明らかにし、「公正さ」がどう捉えられ。その達成がどう試みられているかを明らかにすることが次年度の課題に加わった。
|