研究概要 |
交付申請書に記した通り,今年度の本研究の目標を「既研究によって構築されている視覚的データ解析環境のJavaへの移植」とし,特に以下の2点に関し重点的に取り組むこととした。 ・解析作行の並列化を意図した複数プロセスの並行動作(スレッド)導入 ・データ,解析手法,視覚的インターフェースのそれぞれに関する,オブジェクト指向に基づいたクラス構築 平成11年度はこれらに先んじ,他に機会を得たため,データ解析に係るインターネットの親和性等を検証すべく,日本統計学会では本研究に関連する部分を含めた形での研究発表を,日本計算機統計学会ではパネルディスカッションの実行委員をそれぞれ行い,各々の機会での意見交換,討論を行った。その結果を踏まえて,本研究の必要性,需要,統計科学におけるインターネットの可用性について,一定の見解に達したところである。また,視覚的インターフェースに関するオブジェクト指向に基づいたクラス構築を概ね終え,各手法,データとの整合性について,検討,実装を始めつつある。 代表者の異動に伴い,研究費支出に若干の空白を余儀なくされたこともあり,並行動作と,一部のクラス構成の実装には至っていないが,次年度中には概ね予定通りに計画を遂行できる見込みである。 なお,本研究の一部について計算機統計学関連の代表的国際会議であるCOMPSTAT 2000(2000.8)において,Short Paperとして発表予定である。
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