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1999 年度 実績報告書

非線形力学系の結合系を用いた生体内部ダイナミクスの動的な特徴付けに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11780177
研究機関北海道大学

研究代表者

山口 明宏  北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60281789)

キーワード生体内情報処理 / 動的特徴付け / 力学系 / カオス同期 / カオス制御 / 不安定周期軌道抽出 / 指尖容積脈波
研究概要

平成11年度は、生体ダイナミクスについて、その力学構造に着目した特徴付け手法の開発および解析を行った。課題としては、1)測定データから抽出した力学構造に従って動作する人工力学系の構築、2)人工力学系と入力信号との結合モデルの構築と同期・非同期応答を用いた特徴抽出能力の解析を、数値実験をもとに行った。
課題1では、測定した生体信号から埋め込み法によって状態空間を再構成し、サンプルデータ点での微分ベクトルから任意の点での微分ベクトルを推定することで、対象となる力学構造に従って動作する人工力学系の構築を行った。ここで、推定アルゴリズムおよび、データ点検索アルゴリズムの効率化をはかることで、より高速な人工力学系の動作を実現した。そして、再構成した人工力学系の局所予測誤差をもちいて、基となった力学構造の近似度合いの定量化した。また、人工力学系の応用として、生体ダイナミクスに内在する不安定周期軌道を、人工力学系を用いて抽出するアルゴリズムの開発も行った。
課題2では、入力信号の力学構造が人工力学系のそれと近い場合に同期応答を示す結合モデルとして、入力信号点での人工力学系の微分ベクトルによって人工系を駆動するモデルを構築した。そして、指劣容積脈波信号について、この結合モデルを構築し、力学構造の特徴付け能力の解析を行った。人工力学系の周期軌道と入力信号との距離の変化と、人工力学系の同期応答強度の変化とを比較した結果、両者には相関があることがわかった。これは、人工力学系の同期応答を用いて、力学構造の特徴付けを行える可能性を示している。同期条件の数学モデルを用いた解析については、現在進行中であり来年度も引き続き解析をおこなう。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] A.Yamaguchi,S.Mikami,M.Wada: "Identification of biological dynamics using a structure of unstable periodic orbits"Proceedings of the 1999 IEEE Systems, Man and Cybernetics Conference. Vol.1. 217-222 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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