研究概要 |
実時間プログラムの検証に関する研究は,現代のプログラム理論において重要な問題の1つである.本研究では,束を基にしたエンヴェロープ理論及び実時間プログラム検証体系SOFA,tense arithmetic等により,実時間プログラム・システムの検証系を構築した.解析的意味論で用いられるν-定義可能行為はプログラムを高階の数学理論の言語で表現するものであり,数学的,論理的に厳密な理論を展開することができる.またSOFA,tense arithmetic等の実時間プログラム検証体系はビークルの制御系や生ピアノの自動重奏システムなどの連続的に変化する外部の物理系を離散的に制御するプログラム系を検証するシステムである. 本年度は連続変化外部系を離散的に制御するプログラム系の,tense arithmeticによる検証・解析システムの研究を行なうとともに,実時間システムの例題のひとつである音楽情報処理分野においては,楽曲構造に着目することにより, ・実時間重奏システムの形式的理論的表現 ・演奏ルールの形式的理論的表現 ・それらの成果に基づいた楽曲分析システム,実時間重奏システムの実装 等を研究し,成果を得た.
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