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1999 年度 実績報告書

オブジェクト指向モデルによるオペレーショングシステムビルダの研究

研究課題

研究課題/領域番号 11780237
研究機関拓殖大学

研究代表者

早川 栄一  拓殖大学, 工学部, 専任講師 (40262240)

キーワードオペレーティングシステム / モジュール化 / 部品化 / OSビルダ / オブジェクト指向 / ミドルウェア / OS構成ツール / デバッグ環境
研究概要

本研究は,応用の多様化に伴って,OSやミドルウェアの可変にオブジェクト指向モデルに基づいたOS構成ツールであるOSビルダの研究を目的としている.これらのビルダ環境は,OSの教育環境にも適用できる.
本年度は,モジュール化方式の検討と設計,および開発環境に関する研究を行った.ベースはマイクロカーネルを用いて,従来のOSモジュールに相当する部分を,ミドルウェアとして実装する.ミドルウェアについては,プロセスサーバだけではなく,密なモジュール結合も選択できる動的なモジュール結合環境を提供する.
本研究の応用例としては,PDAを指向したOSおよびミドルウェアや,教育環境がある.前者については,ミドルウェアをターゲットとして,モジュール化方式として,システムを次の三つのモジュールに分類することを方針として,これらのクラスを設計した:(1)キャプチャモジュール,(2)アレンジモジュール,(3)パブリッシュモジュールの三つである.キャプチャモジュールでは,データをすべて取り込み,オブジェクトとして取り込むモジュール群である.アレンジモジュールは,これらのオブジェクト間の変換により,データ内の属性を抽出したり,別の表現形式へ変換するモジュール群である.さらに,パブリッシュモジュールでは,これらのデータを外部に表示したり,再度キャプチャするためのモジュール群である.
このようなデータドリブンな環境を設計し,データに対するオブジェクトを定義,生成することでOS全体を構築する手法を提案した.
後者については,可視化環境を取り込んだクラス階層に関する設計を行った.これらは,OS教育のための可視化環境,および,リアルタイムシステム学習のための自走ロボットに用いるための基本設計を行った.
また,開発環境については,デバッグ方式について考察および実現を行った.このようなOSビルダ環境では,実行時にモジュールの動的な結合が多く行われている.そこで,動的結合時にスタブを自動挿入することで,モジュールが実行するコンテキストや,メモリの使用状態を監視することで,メモリリークを捕らえることが可能になる.
これらの設計および,開発環境を整えることで,OSビルダを作るためのベースが利用可能になった.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 高野,早川他: "多態的表現を可能にする永続オブジェクト管理機構"情報処理学会研究報告. 99-OS-81. 1-6 (1999)

  • [文献書誌] Eiichi Hayakawa et al: "Flexible,Modular System Architecure for Supporting Creative Work"Adjunct Conf.Proc.of HCI Int' 99. 215-216 (1999)

  • [文献書誌] 高野,早川他: "メディア変換機構を提供する分散オブジェクトシステムの設計"情報処理学会第60回全国大会. 1. 1H-2 (2000)

  • [文献書誌] 西野,早川他: "可視化によるOS基本機能の学習支援システムの開発"情報処理学会第60回全国大会. 1. 5ZA-1 (2000)

  • [文献書誌] 横山,早川他: "リアルタイムシステムの学習支援環境の設計"情報処理学会第60回全国大会. 1. 5ZA-1 (2000)

  • [文献書誌] 佐藤,早川他: "OS/omicronV4におけるデバッグ支援環境の設計"情報処理学会システムソフトウェアとOS研究会. 83. 19-24 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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