研究概要 |
本研究では、辞書形式に整理された人体の姿勢データベースを認識過程に利用し,画像データから効率的に人体運動を追跡し,3次元的に再構成する新しい手法を開発する.すなわち,本研究で開発されるシステムは画像情報から人体の3次元的姿勢を認識する過程において,従来の観測方程式の解から人体の姿勢を推定する手法の変わりに,データベースから推定される人体の姿勢を検索する手法を取り入れ,検索された候補に付随した情報(先験情報)に基づいて最終的な候補の選定を行う. これまでに,本システムの核となるデータベースを作成した.身体は階層的リンクでモデル化した。動作はモデルの各関節角の時系列で表す.人体の様々な姿勢における関節角をデータベースの要素とした.センサー式3次元測定(機器は借用)によるデータおよびこれまでに蓄積された人体計測データから,本システムのデータベースを構築した.人体の姿勢を検索する際の"見出し"である画像の特微量は各姿勢から順計算により生成した.本システムの前処理機能である,画像データからは特微量を抽出するプログラムを開発した.入力画像より抽出した特微量から推定される姿勢をデータベース内から検索し,推定した姿勢を出力する逆解析プログラムを開発した.
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