研究概要 |
本研究の目的は,語の意味的な曖昧さ解消手法を文書要約に適用することで,実用面での有効性を検証することである.具体的には文書要約の際に必要となる文書中の重要文を的確に抽出するため,語の意味的な解消手法と照応解析手法に関する提案を行った.本研究でアピールする点,特に関連する研究との差異に注目した特徴は以下の通りである. ●多義解消の精度を挙げるため,教師なし学習のアルゴリズムにスムーシング手法を組み合わせることで動詞の意味を特徴付ける共起関係を自動的に抽出する手法を提案した(論文1参照) ●従来より提案されている要約の研究は要約の際必要となる重要箇所を的確に抽出するため,(a)ヒューリスティックスを用いたもの,(b)単語頻度などの情報を用いたもの,(c)シソーラスなどの意味情報を用いたものがある.(a)は対象分野が限定されてしまう,(b)は精度面,(c)はデータスパースネスの問題がそれぞれ指摘されている.本研究ではこの問題に対処するため,コーパスから自動的に単語の意味を解消する方法(論文2参照).と照応解析(論文3参照).を組み合わせことで,その文書の重要語を抽出する
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