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2000 年度 実績報告書

機能理解による設計意図抽出に基づいた再設計支援システムに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11780270
研究機関大阪大学

研究代表者

來村 徳信  大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (20252710)

キーワード人工知能 / 知識工学 / 設計 / 機能表現 / オントロジー
研究概要

本研究の目的は対象物の現在の物理構造・振舞いのモデルと改善要求,評価基準を与えられて,概念設計段階における有用な再設計案を提案する再設計支援システムの設計と実現である.前年度までに,再設計について検討し,機能達成方式知識の体系化の重要性が明らかになった.本年度では,機能達成方式知識を機能概念体系に基づいて体系的に定式化することを目指した.これによって前年度の研究によって明らかとなった従来の知識整理法の欠点を解決し,再利用性のある知識を記述することを目指した.また,問題解決をガイドする知識として,昨年度考察した方策知識を含む様々な戦略を表す再設計戦略知識の同定を行った.さらにこれらの考察に基づいて,前年度実装した再設計案提案モジュールを,体系的機能方式知識を用いて柔軟な戦略の再設計ができるように拡張した.
具体的には以下の研究項目を行った.
(1)機能達成方式知識の記述の基盤となる機能概念オントロジーを整備した.従来開発してきたデバイス系の機能概念に加えて機構系の機能概念について考察し,各概念を明確に定義したものを集積した.
(2)昨年度考察した機能達成方式知識を,一般的機能概念オントロジーに基づいた形に,再記述した.これによって知識の再利用性が向上した.
(3)昨年度考察した再設計方策を一般化し,再設計戦略知識として記述した.機能達成方式を代替する再設計をその戦略のひとつとして定式化した.
(4)昨年度実装した再設計案生成モジュールを拡張した.一般的機能概念オントロジーの定義と制約に基づいた機能達成方式知識を用いて,多様な再設計戦略に沿って,改善要求を満足する機能構造を出力するシステムのプロトタイプを構築した.
以上の研究によって,概念設計レベルにおける改良設計を行うシステムが必要とする知識構成が明らかになり,特に主要な役割を果たす機能達成方式知識を記述する枠組みが明らかになった.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Yoshinobu Kitamura,Tshinobu Sano and Riichiro Mizoguchi: "Functional Understanding based on an Ontology of Functional Concepts"Proc.of The Sixth Pacific Rim International Conference on Artificial Intelligence, PRICAI2000. 723-733 (2000)

  • [文献書誌] Y.Kitamura,T.Ueda,W.Chen and R.Mizoguchi: "Towards Multi-view Functional Knowledge Server based on a Functional Ontology"Proc.of International Design Conference-DESIGN 2000. 407-412 (2000)

  • [文献書誌] Riichiro Mizoguchi and Yoshinobu Kitamura: "Foundation of Knowledge Systematization : Role of Ontological Engineering"Industrial Knowledge Management-A Micro Level Approach. 17-36 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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