研究概要 |
本年度の研究計画にある「一般化安定集合問題に対する高速な厳密解法の開発」については、以下の成果を得た。まずは与えられた双向グラフが三角化双向グラフである場合には、一般化安定集合問題が辺数に比例した時間、すなわち線形時間で解けることを示した。さらにこの線形時間解法を利用した厳密解法も提案した。 この成果は論文としてまとめ、国内で行なわれた国際会議The 1st Japanese-Hungarian Symposium on Discrete Mathematics and Its Applications(Kyoto)などで発表を行なった。さらに学術雑誌Journal of the Operations Research Society of Japanに採択され掲載予定である。 一方この厳密解法の性能評価に関しては、実装を終え、周波数割当問題などの他の最適化問題を用いた計算機実験を行なっている。 また「一般化安定集合問題」についての研究成果を日本応用数理学会 離散システム研究部会において講演し,講演内容をまとめた原稿が、近日出版予定の「解散構造とアルゴリズムVII」(藤重悟 編、近代科学社)の第2章に掲載される。
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