研究概要 |
平成11年度の結果を以下にまとめる。 直線型ダイバータプラズマ模擬試験装置NAGDIS-IIにおいて,非接触プラズマに分子活性化再結合による非接触水素プラズマの構造変化について調べた。 1)非接触オウラズマの分光計測によるプラズマパラメータの計測のために、積分球を用いた光学系絶対校正を行った。校正された光学系を用いて、非接触再結合プラズマからの輻射再結合に伴う発光を計測し、その波長分布から電子温度を算出し、さらに絶対強度からプラズマ密度を求めた。非接触プラズマ中での電子温度は0.3eVと極めて低く、さらに電子密度は1×10^<19>m^<-3>であった。 2)ヘリウムプラズマに水素ガスを導入し、分子活性化再結合が非接触プラズマ形成に与える影響について調べたところ、同じ水素分圧で、分子活性化再結合が主な非接触プラズマと衝突輻射再結合が支配的な非接触プラズマ状態とが観測された。これは一種の分岐現象と考えられる。今後分岐の条件について調べていく予定である。 3)分子活性化再結合に対する水素同意体効果について検討を行った。水素に比較して重水素は負水素イオンの生成の反応断面積が小さいため、分子活性化再結合の速度係数が小さいと考えられる。今後重水素ガスを用いた実験により、検証していく予定である。
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