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2000 年度 実績報告書

フッ化鉛結晶の電磁シャワー検出器への実用化と原子炉窓材への応用可能性

研究課題

研究課題/領域番号 11780368
研究機関山形大学

研究代表者

吉田 浩司  山形大学, 理学部, 講師 (80241727)

キーワードフッ化鉛 / チェレンコフ輻射体 / 結晶製作 / γ線検出器 / 電磁シャワー
研究概要

昨年度に引き続き、フッ化鉛の大型結晶の製作に取り組んだ。
今年度は、高エネルギー実験での実用サイズの結晶製造が可能な140mmφのルツボを使い、引き下げ法で製造を試みた。温度勾配が決定的に重要であり、温度管理の難しさから、まずはルツボの底からの厚みが数cm程度の結晶の製造を試みた。2回製造に成功し、20×20×100程度の結晶を10本程度切り出すことができた。ただ、どうしても、斜方晶系と立方晶系が混在した部分が生じてしまい、機械的強度の強い結晶の製作には未だに成功していない。
一般にフッ化鉛結晶はもろく、熱衝撃にも弱く、切断・研磨加工が困難であるとされてきたが、これまでの研究を通してその主原因が2点であることが明らかになってきた。
(1)原材料が高純度でないと強固に結晶化しない。
(2)温度管理が難しく、容易に斜方晶系(低温相α)と立方晶系(高温相β)のポリクリスタル状部ができクラックを形成する。(透過率の悪化等、光学性能の劣化にもつながる。)
低温相の析出を防ぐためには、相転移温度より低い温度領域では速い速度で冷却しなければならない。一方、大型の結晶を製造するためには、クラックの発生を抑えるために、温度勾配を小さくするようゆっくり冷却しなければならない。この相反する条件を克服することは難しく、未だに模索中である。
今後、上記の製造に成功した研磨済みの結晶を複数組み上げ、宇宙線や加速器からのビームを用いて、その特性のテストを行う予定であり、結晶製造についても引き続きR&Dを行っていく。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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