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1999 年度 実績報告書

強誘電体素子を応用した新しい方式のX線検出用マイクロカロリーメーター

研究課題

研究課題/領域番号 11780376
研究機関九州大学

研究代表者

前畑 京介  九州大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30190317)

キーワード極低温X線検出器 / マイクロカロリーメーター / 高エネルギー分解能 / 誘電体 / (1-x)SrTiO_3-xSrTa_2O_6 / 静電容量温度依存性 / 小型希釈冷凍機
研究概要

極低温において誘電率が温度に対して強い依存性を示す強誘電体を利用すると、X線のエネルギー吸収に伴う温度上昇を、極低温においてある直流バイアス電圧が印加された強誘電体素子の静電容量変化に伴う電荷量として精度良く測定することが期待される。本研究では、誘電体マイクロカロリーメーターへの応用が期待されるSrTa_2O_6の含有量xをパラメーターとした(1-x)SrtiO_3-SrTa_2O_6試料を作製し、小型の希釈冷凍機を用いて100mKから1.5Kの温度領域に冷却した誘電体試料の静電容量温度依存性を測定した。作製においては、焼成時に試料が半導体化するのを防止するために、試料の重量の0.2%のMnCO_3を添加した。作製した試料は、電気的に絶縁した状態で効率良く冷却するために、単結晶サファイア基盤状に固定して、希釈冷凍機のコールドステージへ取り付けた。静電容量の温度計数が非常に小さいスチロールコンデンサーを参照用として試料近傍に取り付けた。希釈冷凍機により100mKから1.5Kの温度領域に冷却された試料の温度は、酸化ルテニウム抵抗温度計の抵抗値を、ACレジスタンスブリッジにより十分に高い信号対雑音比で測定することで求めた。冷却された試料と参照用コンデンサーそれぞれに基準パルスを入力し、それぞれの応答信号を解析することで、試料の静電容量温値を評価した。本研究の測定より、100mK近傍において、x=1.0%のMnCO_3添加(1-x)SrTiO_3-xSrTa2O_6誘電体試料は、非常に大きな静電容量温度変化率を有し、誘電体マイクロカロリーメーターへの応用が期待されることを示した。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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