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1999 年度 実績報告書

近慣性周期内部重力波による物質の鉛直輸送・散逸過程に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11780382
研究機関東京水産大学

研究代表者

北出 裕二郎  東京水産大学, 水産学部, 助手 (50281001)

キーワード近慣性周期 / 内部重力波 / 鉛直混合 / 鉛直シアー
研究概要

1.数値実験による研究
近慣性周期内部重力波による水平流速の鉛直シアー中に高周波内部波が存在し砕波することを想定し、鉛直2次元の非静水圧近似モデルによる数値実験を行った。水平流速の鉛直シアーにより鉛直第一モードの高周波内部波から鉛直スケールの非常に小さい(鉛直波数の大きい)渦が形成され、それにより海水が混合する過程や示された。次年度には問題を3次元化する予定であったが、渦動粘性係数が計算の安定性にかなり影響することが分かったため、今後は計算の安定性保ちつつ、海水混合における各種パラメータの依存性について2次元モデルでさらに検討していく。
2.観測及び観測記録の解析による研究
(1)1999年10月に小笠原諸島西部海域で近慣性周期内部重力波の観測を実施した。漂流ブイに設置したADCPで測定した流速記録より、近慣性内部重カ波による鉛直スケール約15mの水平流の鉛直シアーが観測された。シアーの強さは最大で約5.0×10^<-3> (s^<-1> )であった。
(2)振幅40mを越える内部潮汐波及び浮力振動数に近い高周波内部波が観測されるファンデフカ海峡で得られた係留観測記録を解析した。この記録では、内部潮汐波の発生・伝播特性および内部潮汐波と高周波内部波との関係に注目した。内部潮汐波は順圧潮流により海峡奥のsillで発生し、潮流による移流効果を受けながら伝播していることが分かった。内部潮汐波の伝播に伴い一時的に密度成層が変化するが、高周波内部波は強い成層時に顕著になることが分かった。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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